2025.05.18 サイト集客

広告を出したのに、なぜか反応ゼロ…?失敗しない Web 広告の選び方ガイド

Web広告

はじめに

  • 広告にお金をかけたのに、問い合わせはゼロ。
  • 「流行っているから」と飛びついた媒体、フタを開ければ肩透かし。
  • 会議では「広告費、ムダじゃない?」と冷たい視線――

そんなモヤモヤに、多くの中小企業が実は同じように悩んでいます。

まずは “ありがち失敗” を 3 つだけ、会社でのシチュエーション仕立てで覗いてみましょう。

1. 目標と数字がふんわり 

担当「今回の広告は“認知拡大”を狙ってます!」
上司「そうか。で、問い合わせ1件いくらで取れた?」
担当「えっ…問い合わせですか? そこは見てなくて…」

目的と評価指標が途中でねじれる典型パターン。
“何を伸ばすか”は最初にひとつ決めて共有しましょう。

2. 媒体選びが感覚まかせ 

上司「TikTok がバズってるらしい。ウチも出そう!」
担当「ですがターゲットは50 代経営者でして…」
上司「流行ってるんだから若い人にも刺さるだろ?」
担当(心の声)「そもそも見てないかも…」

“人気”だけで選ぶと、肝心の見込み客に届きません。
まずは既存顧客に「どこで知ったか」を聞いてみましょう。

3. LP・サイトの受け皿が弱い 

担当「クリック数はガンガン伸びてます!」
上司(スマホで確認しながら)「おい、この LP 10 秒経っても開かないぞ…」
担当「あ、画像が重いかもしれません…」

集客しても LP が遅い・わかりにくいでは離脱一直線。
スマホで3秒以内に表示&“悩み→解決→申込”を1画面にまとめましょう。

落とし穴のメカニズムを分解する

広告 → 受け皿(LP) → 計測 → 改善……。 

このどこか 1 つでも噛み合わないと、成果はドミノ倒しのように落ちていきます。

・目的・KPIのズレ : 途中で評価軸が変わると方向性もブレブレ

・ペルソナの曖昧さ :誰に刺さるコピーか決まらず広告文がぼやける

・媒体選定ミス :  ターゲット不在の場所で大声を張り上げても響かない

・LPパフォーマンス不足 : スマホで開いた瞬間に離脱、魅力も伝わらず

・計測/PDCA停止 : データが取れない・読めないでは改善のしようがない

どの広告をいつ出す?かんたん使い分け表

あなたの商品やサービスに 「まず知ってもらう → 比べてもらう → 行動してもらう」 の3ステップがあるように、広告にも得意な出番があります。下の早見表で「いまお客さまはどの段階?」をチェックしてみましょう。

ステップユーザーの気持ちおすすめ広告タイプ主な掲載場所・例
① まず知ってもらう〈認知〉「こんなサービスがあるんだ!」SNS広告(Instagram / Facebook / X / LINE など)・ 動画広告(YouTube 6秒CM など)・ バナー広告(ニュースサイトの画像)Instagramタイムライン、YouTube動画前後、ポータルサイトの上部など
② 比べてもらう〈検討〉「詳しく調べてみようかな」検索連動型広告(Google / Yahoo!)-・比較・口コミサイト広告「○○ 比較」「料金」で検索したときの上部枠、業界専門の比較サイト
③ 行動してもらう〈決断〉「問い合わせ・購入してみよう」リターゲティング広告(一度サイトに来た人を追いかける)・ ブランド名検索広告(社名・商品名で検索されたとき最上位に出す)閲覧後に別サイトへ表示されるバナー、自社名指名検索の検索結果ページ

コツは「階段を一段ずつ上がってもらう」こと。

認知段階の人にいきなり“今すぐ買って!”はムチャ振り。逆に、決断段階の人にふわっとしたCMを見せても背中は押せません。今いるステップに合わせて、コピーもオファーもチューニングしましょう。

失敗あるある 10 連発 × 対策集(保存版)

No.失敗例失敗あるあるシーン対策
1目的と指標がふんわり「とりあえず認知」で始めたのに途中からリード獲得で評価されるKPI を 1 つ決め切る認知ならリーチやクリック視聴率、獲得なら CV・CPA
2ペルソナが“ざっくり属性”だけ「30〜50 代経営者」の一言で終わる既存顧客の悩み・決裁フローを具体化し、広告文も LP も一気通貫で合わせる
3媒体選定が人気頼み流行・評判だけで媒体を決める過去チャネル別 CVR を棚卸し/商談で情報収集経路を確認してから決定
4LP・サイトの受け皿が弱い表示遅い・スマホ未最適化・ベネフィット不足PageSpeed 70 点超を目標/ファーストビューに「課題→解決→CTA」を 15 秒で読める形に
5予算が“薄く広く”散る1 チャネルあたりのデータ量不足で学習が進まないテスト段階はチャネルを絞り集中投下(1 チャネル × 2〜3 クリエイティブ × 2 週間)
6クリエイティブが社内目線自社紹介ばかりでユーザーの痛みが冒頭にない冒頭に「あるある悩み→だから XX」を置きユーザー視点を優先
7トラッキング・計測が甘いCV 設定漏れ・重複/UTM がバラバラGTM 実装後にテスト発火確認/UTMパラメータの命名ルールを事前に統一
8PDCA が“レポートで終了”報告書だけで改善施策に落ちないレポート欄に「改善施策・担当・期限」を必ず記載/週次 AB テスト文化を作る
9成功パターンの再現不可当たりクリエイティブを要因分析せず横展開見出し・特典・画像をパーツで分解→同じ型で新作
10予算と目標数値の乖離「10 万円で CV 1000 件」など非現実的設定クリック単価とCVRから逆算シートを作り、現実的ラインを共有

小さく始めて、大きく伸ばす:ファーストステップ

1. KPI を言語化する
例:月間 資料請求 30 件(CPA 8,000 円以内)

2. LP チェックリスト
スマホ速度 のチェック、ベネフィットはファーストビュー内 、 フォーム項目 5 つ以内

3. テスト設計
広告タイプ 1 つ × クリエイティブ 3 つ × 2 週間

4. 計測スキームを整える
GTM・GA4 でイベント計測 → 毎週改善

5. 社内合意形成
KPI・予算・レポート形式を事前共有し、乖離リスクを下げる

まとめ 〜 “広告を選ぶ前に、課題を選ぶ” 〜

  • 成果が出ない多くの原因は 目的・媒体・受け皿・計測のズレ
  • ファネル思考 で広告タイプをマッピングし、失敗あるあるを潰す。
  • 小さく検証 → データで PDCA を回し続ける。

まずはご紹介した「10のあるある」を自社に当てはめ、改善の優先順位を決めてみてください。

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この記事を書いた人

礒崎 将一#代表取締役
#デジタルマーケター

上流の戦略設計からアクセス解析までを得意とし、総合・ネット広告代理店での経験を活かしデジタル・オフライン広告双方に精通。特に金融業界での支援実績と深い知見を持つ。多角的なアプローチで企業の課題を解決し、成長をサポートする。

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