2025.05.01 顧客理解

顧客のこと、思い込みで決めていませんか?小さな会社でもできるネット調査活用術

はじめに

「うちのお客さんは●●だから…」
そんなふうに決めつけてしまっていませんか?

実はこれ、思い込みがズレを生み、Webサイトや広告の成果につながらない原因になることもあります。

そのズレをなくすために大事なのが、お客さんの声をちゃんと聞くこと。
このコラムでは、実際の事例を交えながら「声を聞くことの大切さ」や、すぐに使える調査の方法やツールをご紹介していきます。

「どう売るか」の前に「誰に売るか」

私たちオーシャンズでは、日々たくさんの中小企業さんからマーケティングのご相談をいただいています。

よくあるのが…

  • 「●●という商品を5月に発売するので、広告の提案をお願いします」
  • 「年間●●●件の売上を目標にしていて、それを達成するための集客施策を教えてほしい」

といった、すでに商品が決まった後の売り方に関するご相談です。

でも実は、「誰の悩みを解決するために、この商品をつくったのか?」というところから一緒に考えるご相談は、まだまだ少ないのが現状なんです。

マーケティングって、「どう売るか」よりも「なぜ買ってもらえるか」が大事。
そのためには、やっぱりお客さんの本音に耳を傾けることがスタートなんですよね。

実際の声がヒントになった!こんな事例も

【事例1】「おひとり様歓迎」で来場者が増えた!

ある住宅会社さんのお話です。
コンパクトな住宅を展示していたところ、50代以上の単身・ご夫婦の来場が多いという傾向が出てきました。

そのなかで出てきたのが、こんな声。

「住宅展示場って、子育て世代の家族連れが多くて入りづらいんですよね…。にぎやかすぎて気が引けるというか。」

この声をヒントに、広告バナーに「おひとり様歓迎」というひと言を入れたところ、同じような50代の単身層の来場がさらに増えました。

ちょっとした「気持ちの壁」に気づけたことで、ぴったりな言葉が見つかり、届けたい人にちゃんと届いたという好例です。

【事例2】オーシャンズのサイトも“声”で見直しました

私たち自身も、Webサイトをリニューアルする前に「どんなメッセージが響くのか」を知るために、アンケート調査を行いました。

対象は、30代以上の経営者・役員・管理職の方々。
「マーケティング支援会社にどんなことを期待しているか?」を聞いたところ…

複数選択の質問では「誠実で信頼できる対応」がいちばん多く、

でも「一番大事だと思うことは?」という問いには、


→ 「お客さま目線での提案」
→ 「期待以上の成果を出してくれること」 
→ 「100%以上の付加価値の提供」

という答えが上位に。

この結果を見て、私たちは「誠実さ」はあって当然の前提条件であって、差別化にはなりにくいと気づきました。(業界にいる我々からすると、誠実さがない会社も多いので差別化になると思ったのですが笑)

そこで、“成果へのこだわり”や“課題解決力”、機能的な価値寄りの訴求を前面に出すようにサイトの内容を見直したんです。  本事例の詳細エピソードはこちら

調査って、じつはそんなに難しくないんです

お客さんの声を聞く方法は、大きく分けて2つあります。

① 定性調査(インタビュー・ヒアリングなど)

お客さんが何を考え、どんな気持ちで選んでくれたのか。
背景や本音まで知りたいときにぴったりです。

ただし、大事なのが「誰に聞くか」を最初に決めておくこと。

たとえば「なぜその商品を買ったのか」を知りたいとき。
紹介で知った人と、ネット広告で初めて知った人では、信頼の持ち方や購入のきっかけがまったく違うんですよね。

ネット広告で知って買った人の動機を知りたいなら、紹介で買った人は対象から外すべきです。
こうしたセグメント設定が、良いヒアリングには欠かせません。

② 定量調査(アンケート)

一方で、アンケートを使えば「全体の傾向」や「よくある声」が見えてきます。
数字で示せるので、社内の説得にも使いやすいですね。

「なぜ買ったのか?」という1つの問いにも、
本音を深掘りしたいなら定性調査、傾向を把握したいなら定量調査と、目的に応じて使い分けるのがコツです。

手軽に使えるネット調査ツールもあります

「なんだか難しそう」「コストがかかりそう」…と思った方、ご安心ください。

最近は、誰でも気軽に使えるネット調査サービスも充実しています。

代表的なツールはこちら

ノビシロ

費用は数万円から利用でき、調査期間も数日程度なので、「まずちょっと試してみたい」という方にもぴったりです。「事例2」でご紹介した弊社のWebサイトのアンケート調査もノビシロで実施いたしました。

LINEリサーチ

LINEユーザーから募ったモニター700万人以上にLINEでアンケートやインタビューの募集ができる国内最大級のスマートフォン専用リサーチプラットフォーム。

Freeasy

Freeasyでは初期費用、登録費用、ランニングコストは必要なし。1問×1人@10円で、1回500円からアンケートを実施可能。


おわりに

“聞くこと”からすべてがはじまる

商品やサービスの良さをきちんと伝えるには、 「誰に」「なぜ」届けたいのかを明確にすることが第一歩。

その答えは、お客さんの声の中にあることが多いんです。

ネット調査やヒアリングを通じて、思い込みから抜け出して、 マーケティングを“本当の意味で”改善していきましょう!

「うちのお客さんのことはもちろんわかっているつもりだけど…」       

実は”わかっているつもり”かもしれない、                      

事業の成果が伸び悩んでいてどうすればいいかわからない。

そんな風に感じたら、ぜひ一度オーシャンズまでご相談ください。

あなたの会社に合った調査や改善方法を、一緒に考えていきましょう!

この記事を書いた人

礒崎 将一#代表取締役
#デジタルマーケター

上流の戦略設計からアクセス解析までを得意とし、総合・ネット広告代理店での経験を活かしデジタル・オフライン広告双方に精通。特に金融業界での支援実績と深い知見を持つ。多角的なアプローチで企業の課題を解決し、成長をサポートする。

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